著者のコラム一覧
荒木経惟写真家

1940年、東京生まれ。千葉大工学部卒。電通を経て、72年にフリーの写真家となる。国内外で多数の個展を開催。2008年、オーストリア政府から最高位の「科学・芸術勲章」を叙勲。写真集・著作は550冊以上。近著に傘寿記念の書籍「荒木経惟、写真に生きる。荒木経惟、写真に生きる。 (撮影・野村佐紀子)

<104>東京で一番の下町・京島 横尾さんがY字路に興味あるって知ってりゃなぁ

公開日: 更新日:

 これは(墨田区)京島だね。東京で一番の下町だろう、この辺りは。古い建物や街並みが残っているんだよ。地震が来たり洪水になったりしたら大変な場所ですよ。もし大火事でも起きたら大変な所なんだけど、こういう佇まいになってるんだよ。い~いねぇ。面白いよ。Y字路だろ、横尾(忠則)さんにあげたいよなぁ、その頃、横尾さんがY字路に興味あるって知ってりゃなぁ(横尾忠則は1936年兵庫県生まれの美術家。「Y字路」は2000年以降の横尾の重要なモチーフで、絵画作品の制作とともにY字路の写真も撮影)。

 なぜかこういう場所に惹かれるんだね。なんでなんだろうねぇ、惹かれるの。これまでに出会ったいろんなコトやモノに影響されてるわけだけど、こういう写真は街に影響されてるんだろうなぁ。写真だと、アジェですよ。アジェが撮ったパリの街角って、みんなこうだよ(ウジェーヌ・アジェは1857年生まれのフランス人写真家。1927年死去。41歳で写真撮影を始め、パリとその周辺を30年間撮り続け、ガラス乾板8000枚を残し、没後に高く評価される)。

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