「きつねダンス」大ヒットは“無欲の勝利” 新メンバーオーディションは狭き門に

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 ファイターズガールが都内で行われた「フレップとファイターズガールがおしえるきつねダンス公式振り付けBOOK」(ワニブックス)の増刷記念お渡し会に登場したのは23日のこと。

 きつねダンスは、日本ハムファイターズの公式チアチーム・ファイターズガールがホームゲームでのイニング間に行うダンスで、今年3月に披露するとTikTokなど動画系SNSを中心に爆発的にヒット。芸能人からアスリート、一般人にいたるまで皆が動画をアップ。耳カチューシャにしっぽのコスプレも話題になり、今年の「ユーキャン新語・流行語大賞」のトップテン入り。NHK紅白にも出場するほどの社会現象になっている。労働環境も改善され、来季からは給料制になるいう。

 人気の理由について、同志社女子大学教授(メディア学)の影山貴彦氏はこう分析する。

「チアにかける彼女たちの踊っているときのかわいらしさ、けなげさは皆を引き付けたと思います。北海道という地域密着型なせいもあって親近感があり、振りも含めて皆が“自分もマネできそう”という気にさせた。ダンスも胸元あたりの手ぶり中心で、単純かつ動画に収まりやすかったことも今の時代にマッチしている。とはいえ、それも結果論で、日ハムの選手たちも自発的にマネていたし、策略というより“無欲の勝利”だと思います。日本ではチアの地位はまだまだ低い。選手は高額年俸でもチアはボランティア的立場になりがちなので、チアという職業の地位向上につながったことも喜ばしい。今年は偶然の産物で好循環が生まれましたが、来季は求められるものも変わってくるでしょう」

 人気の甲斐あって、11日に行われた新メンバーオーディションには、元アイドル、インスタグラマーなども含む318人が応募。現役メンバーですら不合格になるほど狭き門になったとか。ファイターズガールのさらなる進化に期待だ。

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