著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

萬屋錦之介さんには“スターの圧と華”が…身長162cmなのに184cmのオール巨人さんより大きく感じた

公開日: 更新日:

■「失礼なことは聞かなくていいよ」の一言に緊張が

 巨人さんが「失礼なことを伺うかもしれませんがよろしくお願い致します」と丁寧に挨拶されると、低い声で「失礼なことは聞かなくていいよ」と無表情で答えられ、その場が張り詰めた空気に。

 阪神・巨人さんも一瞬真顔になられましたが、錦之介さん側のスタッフには“ヤバい……”という緊張が走ったように感じられました。しかし、すぐに笑顔で「なんでも聞いてください」と言われて一気に空気が緩みましたが、これまで経験したことのない“圧”というか、もの凄いオーラを感じました。ちなみに、錦之介さんは実は身長162センチと小柄なのですが、身長184センチの巨人さんより大きく感じるものがありました。

 よく、授業でも売れる芸人には独特の“華がある”という言い方をすることがありますが、まさにその圧倒的な“華”を目の前に感じていました。

 声のトーンは「子連れ狼」の拝一刀、「柳生一族の陰謀」の柳生宗矩そのままで、“一言も聞き逃すまい”というつもりでインタビューの様子を見守っていましたが、どんな話をされたのか全く記憶にありません。目の前に錦之介さんがいらっしゃることが夢でも見ているような不思議な感覚で、仕事を始めて間もない頃でしたから「芸能人」に対する免疫がないところへの超大物の登場で、きっと舞い上がっていたのでしょう。

 あれから40年近くが経ちますが、萬屋錦之介さんに感じたオーラを超える感覚には一度も出合ったことがありません。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    「高市早苗首相」誕生睨み復権狙い…旧安倍派幹部“オレがオレが”の露出増で主導権争いの醜悪

  4. 4

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  5. 5

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  1. 6

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  2. 7

    パナソニックHDが1万人削減へ…営業利益18%増4265億円の黒字でもリストラ急ぐ理由

  3. 8

    ドジャース大谷翔平が3年連続本塁打王と引き換えに更新しそうな「自己ワースト記録」

  4. 9

    デマと誹謗中傷で混乱続く兵庫県政…記者が斎藤元彦県知事に「職員、県議が萎縮」と異例の訴え

  5. 10

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず