著者のコラム一覧
本多正識漫才作家

1958年、大阪府生まれ。漫才作家。オール阪神・巨人の漫才台本をはじめ、テレビ、ラジオ、新喜劇などの台本を執筆。また吉本NSCの名物講師で、1万人以上の芸人志望生を指導。「素顔の岡村隆史」(ヨシモトブックス)、「笑おうね生きようね いじめられ体験乗り越えて」(小学館)などの著書がある。新著「1秒で答えをつくる力──お笑い芸人が学ぶ『切り返し』のプロになる48の技術」(ダイヤモンド社)が発売中。

藤村俊二さんの巻「ヒョイといなくなるんですよ。それで“おヒョイ、おヒョイ”って呼ばれるように」

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 2017年に82歳でお亡くなりになった「おヒョイさん」こと藤村俊二さん。「ゲバゲバ90分」をはじめとするバラエティー番組やコメディーでどんなふざけたことをしてもヒョウヒョウとして、どこか品のあるダンディーな方。そんな藤村さんと初めてお会いしたのは20年以上も前に「トミーズのはらぺこ亭」(関西テレビ)にゲスト出演された時でした。

「おはようございます。藤村です、今日はよろしくお願い致します」と遠慮気味に楽屋に入ってこられ、出演者、スタッフ一人一人にほほ笑みをたたえながら小さく頭を下げておられました。打ち合わせのテーブルでも端っこに“チョコンと”座られたので「どうぞどうぞ、センターへ」とプロデューサーがすすめると「ここで大丈夫ですから、それより(ゲストが)僕みたいなジジイで良かったのかしらね?」と肩をすくめておどけられて。そのしぐさや表情の豊かさに内心「本物のおヒョイさんや!」とうれしくてたまりませんでした。

 本番が始まり、藤村さんが出てこられた瞬間に観覧席の一番うしろに座っていた女性の「なんや……」とがっかりされてる声を隣で聞き「いやいや、おもしろいから!」と声にならない声でツッコんでいました。

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