著者のコラム一覧
児玉愛子韓国コラムニスト

韓流エンタメ誌、ガイドブックなどの企画、取材、執筆を行う韓国ウオッチャー。新聞や雑誌、Webサイトで韓国映画を紹介するほか、日韓関係についてのコラムを寄稿。Webマガジン「オトナの毎日」でイラストエッセー【毎日がエンタメ】を連載中。

台湾エンタメが強くなったワケ(3)ドラマ「選挙の人々」は#MeToo運動のきっかけとなった

公開日: 更新日:

 韓国でMe Too運動が起きたのは2018年のこと。起爆剤となったのは次期大統領候補といわれていた安熙正(アン・ヒジョン)忠清南道知事の女性秘書による告発だった。知事から性的暴行を受けたとテレビで証言したのだ。まさに“フェミニスト大統領”を自任する文在寅(ムン・ジェイン)大統領の腹心の愚行に世間は呆れ返った。韓国#Me Tooの嵐が吹き荒れたのはこの直後からだ。

 それは政界のみならず、文学界や芸能界にまで波及。公の場から姿を消した俳優もいれば、自殺した俳優もいる。映画界ではキム・ギドク監督が追放され、国を離れる事態となった。監督はその後、異国の地でコロナに感染し、亡くなっている。2020年には当時の朴元淳(パク・ウォンスン)ソウル市長にもセクハラ疑惑が浮上し、自殺した。

 そして昨年は台湾でもMe Too運動が起きた。台湾#Me Tooのきっかけは1本のドラマだった。昨年4月に配信がスタートしたネットフリックスオリジナルの台湾ドラマ「WAVE MAKERS~選挙の人々~」だ。

 台湾では今年1月に総統選挙を控えていたため、選挙キャンペーンの舞台裏を描いた政治ドラマはタイミングが良く、注目度も高かった。だが、このドラマがこれほど社会に大きな影響を与えようとは誰も思わなかっただろう。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    長瀬智也が国分太一の会見めぐりSNSに“意味深”投稿連発…芸能界への未練と役者復帰の“匂わせ”

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  5. 5

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  3. 8

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  4. 9

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  5. 10

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…