著者のコラム一覧
荒井宏幸クイーンズ・アイ・クリニック院長

クイーンズ・アイ・クリニック院長。医学博士・眼科専門医。医療法人社団ライト理事長。みなとみらいアイクリニック主任執刀医。防衛医科大学校非常勤講師。

加齢黄斑変性(1)日本人で右肩上がりに急増する3つの理由

公開日: 更新日:

「加齢黄斑変性」という目の病気をご存じでしょうか。簡単に説明すると、目の網膜にある「黄斑」に何らかの原因で障害が起こり、視野の真ん中が見えにくくなる病気です。その名の通り老化が原因のひとつであるとされています。

 加齢黄斑変性の「黄斑」とは、目の網膜の真ん中にある直径1.5~2ミリ程度のへこみのこと。キサントフィルという色素が豊富にあるため黄色をしています。とても小さなエリアですが、人間が物を見るためには非常に重要な役割を担っています。視野の中に入ってくる細かいものを識別したり、色を見分ける働きをしています。

 この病気は、欧米では失明原因の1位となっています。そして、今までは日本人には比較的少ない病気であるとされてきました。ところがこの状況が変わってきています。

 1998年の調査では50歳以上の約1%が罹患しており、高齢になるほど増加。国内の推定患者数は、約69万人(2007年)です。98年から07年の9年間で約2倍に増加との報告もあり、まさに右肩上がりで患者数が増えているのです。加齢によりリスクが増える病気なので、日本の超高齢化を考えると患者数が増加するのは当然なのですが、それだけでは説明できない増加ぶりです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  2. 2

    風間俊介がジャニーズJr.のセンターの座を捨てて都立高校受験に専念した意外な理由

  3. 3

    崖っぷち渋野日向子に「日本人キャディーと縁を切れ」の声…外国人起用にこれだけのメリット

  4. 4

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  5. 5

    侍J井端監督に大ピンチ!ヤクルト村上、阪神才木ら米挑戦組「WBC全員辞退」の可能性

  1. 6

    松重豊は福岡の人気私立「西南学院」から明大文学部に 学費の問題で日大芸術学部は断念

  2. 7

    そうだ、風邪をひけばいいんだ!減量に行き詰まった末、裸同然で極寒の庭へ飛び出した

  3. 8

    カムバック星野監督の“2カ月20kg”の無茶ぶりに「嫌です」なんて言えるはずもなく…

  4. 9

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  5. 10

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校