【マスカット】血圧改善や免疫維持に役立つ…朝昼に食べたい
マスカットの歴史は古く、古代エジプトの壁画にブドウ栽培が描かれていたり、ギリシャ・ローマ時代には貴族の食卓を飾る高級果実として珍重されていたようです。宴席を華やかにするだけでなく、宗教儀式の供物にも供されるなど、特別な存在として扱われていたのです。
日本へ導入されたのは明治時代。「マスカット・オブ・アレキサンドリア」が普及の大きな契機になりました。近年ではさらに改良が進み、皮ごと食べられる大粒の「シャインマスカット」が誕生。高い糖度と香りの良さから人気が高まり、一度は耳にした方も多いのではないでしょうか。
名前の由来については諸説がありますが、ラテン語のmuscus(麝香=ムスク)に由来する説や、甘い香りで虫を引き寄せたことからmusca(ハエ)に由来するという説なども。いずれにしても「香り高さ」が由来と深く関わっていることは確かですね。
そんなマスカットの果皮や種子には、カテキン類(フラバノール)やケルセチン(フラボノイド)が含まれ、強い抗酸化作用を持つことが知られています。ブドウ種子由来ポリフェノールを用いた研究では、血圧改善や血管機能の向上が報告されています。また、ビタミンCは免疫機能を維持し、食物繊維は腸内環境を整え、カリウムは血圧調整に働きます。特にシャインマスカットは皮ごと食べられるため、これらの成分を効率よく摂取できるのが利点です。