「ブラックペアン2」でヤブ医者を怪演 今野浩喜の“顔ぢから”と“間の絶妙”はお笑い芸人ならでは

公開日: 更新日:

 俳優は目ぢからがあるとかいわれるけれど、今野浩喜は顔ぢからである。とぼけた雰囲気を振りまきながら、どこか凶暴なにおいがする。一度見たらもう忘れられない、強烈なその顔で、怪しい農民(テセウスの船)、コソ泥(鬼平犯科帳=映画)から、東京帝大助教授(らんまん)、やり手の経理部係長(下町ロケット)など、キャラクターも立ち位置もまったく違う役を見事に演じ分ける。

 NHK教養番組「偉人の年収」の寸劇では、これまでナイチンゲール、信長や秀吉、与謝野晶子、ベーブ・ルースらおよそ50人の偉人に扮した。アイフルのCMでは、大地真央に「愛はあるんか」と突っ込まれる気の弱そうな板前。お笑いコンビ・キングオブコメディのボケ役で鍛えられた顔芸と間のうまさが、それらを支えている。

 そしていまは「ブラックペアン2」(TBS系)の、手術がド下手な外科医・関川文則である。

「場面の端にちらっと出てきただけで、『あっ、何か起こりそう』『もう、ただじゃすまないぞ』と不安というか、ドキドキさせる役者っていますよね。今野もそうです。『ブラックペアン2』でも、難手術が成功して、最後の簡単な縫合を任せられて登場するのですが、案の定、臓器を傷つけて大出血を起こしてしまう。今野が登場すると、必ずひと波乱あるんです」(放送作家)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  4. 4

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  5. 5

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  1. 6

    新米売れず、ささやかれる年末の米価暴落…コメ卸最大手トップが異例言及の波紋

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    矢地祐介との破局報道から1年超…川口春奈「お誘いもない」プライベートに「庶民と変わらない」と共感殺到

  4. 9

    渡邊渚“逆ギレ”から見え隠れするフジ退社1年後の正念場…現状では「一発屋」と同じ末路も

  5. 10

    巨人FA捕手・甲斐拓也の“存在価値”はますます減少…同僚岸田が侍J選出でジリ貧状態