小栗には元々“シリアスな作品では客を呼べない”というジンクスも囁かれている。実際、漫画原作の映画「銀魂」シリーズは約75億4000万円、「信長協奏曲」も約46億1000万円と立派な興行収入を記録しているが、ヒューマンドラマ「人間失格 太宰治と3人の女たち」は約13億2000万円、グリコ森永事件関連の「罪の声」は約12億4000万円と、硬派作品となると急に客足が衰えてしまう。今回の「フロントライン」もほぼ同等の興収で、想定内ではあるのだが、小栗はプレーイングマネジャーとしての限界を示してしまったとも言える。