最新回の朝ドラ「あんぱん」ウラの見所~メイコ、夢は“お嫁さん”でいいのか? 健太郎(高橋文哉)ともう1人の“三角関係”を妄想する
第15週「いざ!東京」#74
【朝ドラのツボ!】
東京出張の前日。みんなで取材する代議士の資料を確認していたのぶ(今田美桜)は、岩清水(倉悠貴)が話す「ガード下の女王」と呼ばれる婦人代議士に興味を示す。
その夜、健太郎(高橋文哉)と酒を飲みながらのぶについて語っていた嵩(北村匠海)は、近くにいた琴子(鳴海唯)に女心がわかっていないと一喝され、ある秘密が明かされる。そんな嵩に、健太郎は東京で長年の思いを伝えるべきと背中を押す。
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【本日のツボ】
メイコにライバル!?
※※以下、ネタバレあります※※
メイコ「お姉ちゃん、うち、好きな人がおるがやけんど。その人はうちのこと、女としてみてくれんが」
のぶ 「メイコはその人にどういてほしがで」
メイコ 「振り向いてもらいたい」
のぶ 「振り向いてもらえたら?」
メイコ 「お嫁さんになりたい」
のぶ 「お嫁さんになれたら?」
メイコ 「きまっちゅうやろ。その人と幸せになるがやき」
のぶ 「幸せになるかどうかより、この人とやったら不幸になってもえい。それが本当に好きやということやないろうか」
のぶとメイコ(原菜乃華)姉妹の会話が微笑ましく、つい、書き留めてしまいました。恋に恋しているようなところのあるメイコですが、とはいえ、「東京に行ってのど自慢に出場する」ということで家出してきたのに、「お嫁さんになりたい」とはいかに?
もっとも、お嫁さんになっても「のど自慢」には出られるわけですが、家出をしてまで叶えようとしている夢なのに、案外、ないがしろにしているなあ、と思いました。
のぶ「この人とやったら不幸になってもえい」っていつの間に…
メイコもメイコなら、のぶものぶです。のぶが次郎に対して「この人とやったら不幸になってもえい」と思っていたとは知りませんでした。
数少ないのぶと次郎のシーンを遡っても、そんな描写は見当たらず……。ふたりが駆け落ちして一緒になったというのなら話は別ですが。なんともしっくりきません。
そして、メイコの想い人、健太郎(高橋文哉)です。メイコをのらくろ呼ばわりした戦前から一緒で、あいかわず女心に疎く、メイコの気持ちにまったく気づく気配がありません。
そうこうしているうちに、嵩と闇市で吞みながらのぶの話をしている時に、のぶの同僚・琴子(鳴海唯)が登場し、のぶが嵩が高知新報に入社できるよう奔走してくれていたということを酔った勢いで話してしまいました。
このエピソードはのぶと嵩にとって重要なのかもしれませんが、琴子と健太郎が出逢ってしまったパターンもあるのではないか、と。あんなに可愛いメイコに目もくれない健太郎、きっと琴子のようなタイプが好みなのでは、と勝手に妄想しております。果たして、琴子はメイコのライバルになるのかどうか?
明日はいよいよ、“てっかのマキちゃん”ならぬ薪鉄子が登場。中の人は待ってましたの“アンパンマン”の声、戸田恵子ですね。「ガード下の女王」の異名をもつ女代議士だそうです。「正義の味方!」と一声頂戴したいものです。
メイコの恋の行方とともに、こちらも楽しみです。
(桧山珠美/TVコラムニスト)