デジタルサイネージ市場規模は2027年に3294億円へ 計り知れない訴求効果と意外な設置例
ディスプレーやモニターを使った広告媒体であるデジタルサイネージが、全国的に増加している。
電車内では2000年代から普及し、JR東日本は2024年4月に「TRAIN TV」を開局、首都圏の主要路線で放映を開始した。近年ではタクシー内でも普及が進んでいる。
広告単独では効果が薄れるため、天気予報やお笑い番組などのコンテンツも配信するのが一般的だ。
あるデジタルサイネージ運営企業の幹部は、「広告だけの配信や、似たようなコンテンツばかりの内容では“視聴率”が下がり、誰も見なくなる。消費者の目線をスマートフォンからそらさせるため、常に新しいコンテンツを配信しなければならない。タクシー内であれば決裁権者向けの広告が多く、属性を絞れるのがサイネージ広告のメリットだ」と指摘する。
コンビニ業界ではファミリーマートが先行している。20年9月に実証実験を開始し、21年に「ファミリーマートビジョン」として事業化。24年3月には全国の6割にあたる1万店への導入を完了した。レジ上に設置された3連画面を使用するメディアで、番組に加え、自社商品の販促や他社の広告を放映している。