ドジャース大谷翔平がついに“不調”を吐露…疲労のせい?4度目の登板で見えた進化と課題
復帰後最多となる31球中、21球がストライク。3ボールから3球続けて低めのいいコースに投げて三振を奪うなど、肝心な場面でのコントロールはかなり良くなった。ここまで計4試合で与えた四球はわずか1個だ。ストレートの平均球速は157.5キロ、自己最多の15勝をマークした2022年の156.5キロを上回った。
制球も球威もかなり改善されているのが日本時間6日、投手復帰4度目の登板で強打のアストロズ打線を2回1安打無失点、3奪三振に抑えた大谷翔平(31=ドジャース)だ。
この日、遊ゴロに打ち取られた首位打者3回、MVP1回のアルトゥーベ(35)は「彼(大谷)は常に進化している。驚くべきこと」と舌を巻いた。打者の反応やスイングから有効な球種を判断する鋭い洞察力は相変わらずだ。
「もうちょっとカーブとスプリットを試せればよかったのかなと正直思ったけど、スライダーで三振を取れそうな雰囲気があったので試合を優先して投げた」とは試合後の本人。大谷が通った岩手・水沢南中学校野球部の元監督によれば、初めて目にする選手だろうとクセや特徴を把握。「このバッターは前の打席でサードゴロ。強引に引っ張るタイプだから、打球は三遊間方向……」「スイングのクセがこうだから打球はこっちに行くはずです」などと、つぶやいていたという。
二刀流の完全復活に向け、投手としてうまく滑り出したものの、課題は体力面だろう。
この日はマウンド上で汗だくに。肩で息をしていたほどだ。
「この日の予定は2イニング、もしくは40球。二回を3者三振に抑えて31球だから、場合によっては三回途中まで投げる可能性もあった。けれども、二回を投げ終わってベンチに戻った大谷は、ロバーツ監督に『Done?(これで終わりだよね?)』と念押ししたように見えた。まさに青息吐息だったのですよ」(特派員のひとり)
投手復帰からこの日まで18試合に出場して66打数14安打の打率.212。5本塁打、15打点をマークしているものの、本来の力は発揮できていない。