「スクイッド荘の殺人」東川篤哉著
「スクイッド荘の殺人」東川篤哉著
鵜飼探偵事務所に小峰と名乗る依頼人が訪ねてきた。小峰は、烏賊川市で手広く娯楽施設を展開する企業の社長で地元の有力者だった。小峰によると、自宅に「裁きはまだ終わっていない」と書かれた脅迫状まがいのクリスマスカードが届いたという。探偵の鵜飼は、脅迫される心当たりがないと言いながら、警察ではなく探偵事務所を頼ってきた小峰の本音を疑う。
しかし、小峰の依頼を快諾。というのも、小峰は毎年、クリスマスを市の外れにあるゲソ岬のホテル「スクイッド荘」で過ごしており、その滞在中の警護を依頼したいというのだ。当日、鵜飼と助手の流平は、旅行気分で社長夫妻とともにスクイッド荘に向かうが……。
冗舌な文体で展開する人気ミステリー「烏賊川市」シリーズ最新刊。
(光文社 990円)