「桐島です」で映画初プロデュース 女優・高橋惠子さんが今後作りたい映画とは?
犯罪の背景を考えることも大事
──今回の映画について。
「単なる逃亡犯の青春映画ではなく、『TATTOOあり』の銀行強盗犯・梅川もそうですが、何が彼らを過激な行動に走らせたか、その背景を考えることも大事なのではないでしょうか」
──初めてプロデューサーを務めたとのことですが、今後作りたい映画は?
「今年3月に『真夜中に起こった出来事』という舞台に出演したんです。これはヒトラーを証言台に立たせたことによって彼の逆鱗に触れ、強制収容所に送られた実在の弁護士をモデルにしたもので、私は息子を助け出そうと奔走する母親役でした。以前、『うちの敷地には強制収容所があった~ドイツ人家族のその後~』という、ナチスとユダヤ人の交流を描いたテレビドキュメントを見たこともあって、ガザ問題もそうですが、世界に蔓延する憎悪の連鎖と排外主義をどうやったら断ち切ることができるか、そんな作品を作りたいです。もちろん、夢の夢ですけど」
(聞き手=山田勝仁)
◆「桐島です」は新宿武蔵野館ほか全国上映中。出演は毎熊克哉、北香那、奥野瑛太ほか。