「桐島です」で映画初プロデュース 女優・高橋惠子さんが今後作りたい映画とは?
高橋伴明監督の映画「桐島です」が話題を呼んでいる。これは1970年代に起こった連続企業爆破事件の指名手配犯で、約半世紀におよぶ逃亡生活の末に病死した桐島聡をモデルにしたもので、プロデューサーであり、出演も兼ねた伴明夫人・高橋惠子(70)に話を聞いた。
■“謎の女”との接点
──今回、珍しく出演を切望したそうですが。
「『TATTOO<刺青>あり』『DOOR』など何本か監督作品には出ているのですが、タイトルを聞いた時、『これはいい映画になる』と直感しまして、どんな役でもいいから出させてほしいと初めて直訴しました」
──謎の女AYAですね。ワンシーンですが、非常に重要な役どころです。
「AYAのモデルとなった方とは不思議な縁がありまして。私は北海道生まれで、小学2年から4年まで彼女と同じ釧路に住んでいたんです。彼女は7歳上だから、もちろん学校は同じになるということはないけど、どこかですれ違っていた可能性はありますね」
──彼女は連続企業爆破事件の犯人として逮捕されますが、その後、ハイジャック事件で超法規的措置により釈放され、今も国際指名手配中です。
「より良い社会を願いながら、多数の死傷者を出してしまった罪は消えることはなく、彼女の心に今も重くのしかかっていると思います。遺族・関係者の心情を思えば、軽々には言えませんが、私にとってこの映画に出ることは彼女の心の軌跡を探す旅でもありました」