東ちづるが座長「まぜこぜ一座」公演でみせたアンチ分断化社会の世界観と現政治への「NO!」
芸能人に対する政治的発言への批判にも物申し、石破政権にも「違和感しかない」とピシャリ
関係者が補足する。
「いわゆるマイノリティーのパフォーマンス集団を結成したのは、震災での出来事を掘り下げて、この社会に色とりどりの多様な人たちがいるということを日本では実感しにくいというところに行き着いた。だから、どう接したらいいのか、分からなくなっていると考えたのです。普段から一緒に過ごすような機会をつくれば、分かり合えるようになるし、避難所でのようなことも少なくなるのではないかというのです」
公演のホールの客席には車椅子スペースが設けられていた。階段だけの会場には特設のスロープがつくられていて、東は「エンタメ会場はバリアフリーにすべき」という主張を実行してみせたのだという。
芸能人による政治的言動は批判されたり、仕事にも影響を及ぼしかねないとして、一家言ある芸能人もおとなしくする風潮があるが、そうした批判に東は「芸能人はおバカであってほしい?」などとコメントしつつ、発言を続けてきた。今年3月には、SNSに「『受けることばかりやると国は滅ぶ』石破首相が持論」との見出し記事を添付し、こうつづった。
《『国家のためには』とおっしゃいますが、国民が耐え忍んで成立する国家というものがわかりません》《この現状に不安だらけの私たち国民が負担? 施政方針演説で打ち出した『楽しい日本』からどんどん遠くなっています。税金を納めることに、もはや違和感しかないです》
電気・ガス料金の値上がについては《もう本当にキツ過ぎる》と訴えた。
今回の公演の観客はそうした東の主張にもうなずいてきたのか、パフォーマンスに大いに笑い、そして盛大な拍手を送っていた。
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「物申す芸能人」の最たる例と言って良い東ちづる。関連記事【もっと読む】“元祖お嫁さんにしたい女優”東ちづるも高校授業料無償化に苦言…石破首相は「教育理念を欠く」過去発言と矛盾…では、その発言について伝えている。