椎名桔平が明かした北野武監督「アウトレイジ」秘話…これまで語られなかったシリーズの裏面史
12年公開の「アウトレイジ ビヨンド」のクランクイン直前に直撃したのが、芸能人と暴力団の黒い交際問題だった。11年8月、暴力団との交際が発覚した島田紳助さんが電撃引退。10月には東京都で暴力団排除条例が施行された。
「第1弾は刑務所の中で中野英雄が演じた木村に大友が刺されたところで終わっています。第2弾では大友が生存しているほかに、木村を再び出演させなければストーリーが成立しません。しかし、中野には暴力団との黒い交際の噂がありました。そのため、北野監督は頭を抱えたといいます」(前出・芸能ライター)
■中野英雄の“暴力団絶縁宣言”
当時、Vシネマを主戦場にしていた中野は“闇金の帝王”と呼ばれた山口組系暴力団幹部と銀座で飲み歩いているところを目撃されている。そこで、当時たけし(北野監督)と親交があった筆者は「週刊実話」で中野に“暴力団絶縁宣言”をさせている。「ビヨンド」の撮影が始まったのはその後のことだった。
「ビヨンドの台本ができあがっているときに、監督は芸能界の重鎮から高橋克典の出演を打診されました。今さら書き換えられないため、高橋はセリフのないヒットマン役で起用されることになったのです。セリフがなかった結果、『凄みが増した』と監督はご満悦でした」(映画関係者)