Mrs.GREEN APPLEの野外ライブ騒音問題を気象予報士が解説…"猛暑が生んだ想定外"の真相
7月26日、27日に横浜・山下ふ頭で開催されたMrs.GREEN APPLEのデビュー10周年記念野外ライブ。2日間で計10万人を動員するバンド史上最大規模のイベントだったが、想定外の騒音問題が発生した。SNSでは「ミセスの騒音」がトレンド入りし、《ほんとにうるさくてキレそう》《15km先まで届く重低音のみが2時間も続くのは騒音》といった苦情が殺到。興味深いのは、会場から北側の川崎や蒲田、大森まで音が届いた一方、会場に近い南側の関内ではほとんど話題になっていないことだ。
運営側は後日「当日の風向きが影響して想定以上に広範囲に音が拡散した」と謝罪したが、そもそも風向きは音の伝播に関係するのだろうか。ウェザーマップの杉江勇次気象予報士は言う。
「風向きは非常に重要です。音というのは空気の振動で伝わっていくので、風が吹いている方向により遠くまで伝わりやすい。飛行機が上空10キロを飛んでいても音が聞こえるように、障害物がなければ大きな音は10キロ以上伝播可能です」
実際、当日のYahoo!天気アプリでは北方向の川崎エリアに《騒音すごい》という書き込みが集中していた。問題は当日の気象条件にあったようで、杉江氏がこう分析する。