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増田俊也小説家

1965年、愛知県生まれ。小説家。北海道大学中退。中日新聞社時代の2006年「シャトゥーン ヒグマの森」でこのミステリーがすごい!大賞優秀賞を受賞してデビュー。12年「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で大宅壮一賞と新潮ドキュメント賞をダブル受賞。3月に上梓した「警察官の心臓」(講談社)が発売中。現在、拓殖大学客員教授。

「時代に挑んだ男」加納典明(46)“吉永小百合論”、「偏見に満ちているかもしれない。でも、それでいい」

公開日: 更新日:

加納「いや、それは、女性をちゃんと見ようとしていないからだ。女性をもっと複層的に、多層的に、レイヤーとして捉えれば、いろんな可能性があると思う。まだ表に出ていない女性もたくさんいるし、もっと新しい女性像を作ることだってできる。女性は自分自身をもっと創造していっていいと思う。例えば、日本を代表する女優として吉永小百合っていう人がいるけど、俺は正直、あまり好きじゃない。世の中とうまく距離を取りながら生きていて、『うまく立ち回ってるな』と見えてしまって、俺は彼女に世間が言うほどの魅力を感じられない。そういう“吉永小百合”という看板が世の中で通用してしまうこと自体、日本の甘さを感じるよ」

増田「いまだに理想の女性と言われますよね。本人が望んでいるのかどうかは別として」

加納「俺は“吉永小百合”が情報として伝わってくる感じがね、嫌いなんだよ」

増田「典明さんの独特の感性ですね」

加納「俺の感覚は偏見に満ちているかもしれないし、それでいいとも思ってる。偏見がどこまで許されるかっていう考えを持っているから。俺は俺にどれだけ向き合えるか、どれだけ突き進めるか、それが大事だと思う。現実という環境の中で選択をし、時には誤解されたり、偏見だと言われたりもする。世の中には『常識』とか『通説』があるけど、俺はそんなものに縛られるつもりはないし、できるだけ無視して生きていきたい」

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