著者のコラム一覧
増田俊也小説家

1965年、愛知県生まれ。小説家。北海道大学中退。中日新聞社時代の2006年「シャトゥーン ヒグマの森」でこのミステリーがすごい!大賞優秀賞を受賞してデビュー。12年「木村政彦はなぜ力道山を殺さなかったのか」で大宅壮一賞と新潮ドキュメント賞をダブル受賞。3月に上梓した「警察官の心臓」(講談社)が発売中。現在、拓殖大学客員教授。

加納典明(47)「笠井紀美子は過去1、2」 個性的で雰囲気があって頭も歌も良かったジャズシンガー

公開日: 更新日:

 作家・増田俊也氏による新連載スタート。各界レジェンドの生涯を聞きながら一代記を紡ぐ口述クロニクル。第1弾は写真家の加納典明氏です。

  ◇  ◇  ◇ 

増田「笠井紀美子さんとどこで交遊があったんですか」

加納「昔、六本木に『マックス・ホール』っていうジャズクラブがあってね。オーナーは、もう亡くなったけどマキノ正幸といって、後に沖縄に移住してアクターズスクールを開校したんだけど、俺はマックス・ホールをやってた頃に知り合ったんだ。そこのピアニストが世良譲、トラでたまに大野雄二も来ていて、シンガーが笠井紀美子だったんだよ。俺は3年だか4年、いや、5年くらい知り合いだったけど、俺の歴史の中では、すごく印象に残る女だった」

増田「雰囲気がある人ですよね」

加納「あったね。当時の日本のジャズの最先端をいってた。カネがうんぬんではなくて芸術的に最先端。ただ、あまりポピュラーなレコードは出さなかったし、そういう活動をしなかったというか、周りにそういう環境がなかったというか」

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