「時代に挑んだ男」加納典明(47)「笠井紀美子は過去1、2」 個性的で雰囲気があって頭も歌も良かったジャズシンガー
作家・増田俊也氏による新連載スタート。各界レジェンドの生涯を聞きながら一代記を紡ぐ口述クロニクル。第1弾は写真家の加納典明氏です。
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増田「笠井紀美子さんとどこで交遊があったんですか」
加納「昔、六本木に『マックス・ホール』っていうジャズクラブがあってね。オーナーは、もう亡くなったけどマキノ正幸といって、後に沖縄に移住してアクターズスクールを開校したんだけど、俺はマックス・ホールをやってた頃に知り合ったんだ。そこのピアニストが世良譲 トラでたまに大野雄二も来ていて、シンガーが笠井紀美子だったんだよ。俺は3年だか4年、いや、5年くらい知り合いだったけど、俺の歴史の中では、すごく印象に残る女だった」
増田「雰囲気がある人ですよね」
加納「あったね。当時の日本のジャズの最先端をいってた。カネがうんぬんではなくて芸術的に最先端。ただ、あまりポピュラーなレコードは出さなかったし、そういう活動をしなかったというか、周りにそういう環境がなかったというか」
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