戸籍を男から女に変更したカルーセル麻紀

公開日: 更新日:

 カルーセルは「初めて化粧をしてパスポートの写真を撮った。早く使いたい」とはしゃいだ。特に行きたいのは、73年に150万円をかけて性転換手術を受けたモロッコ。「病院の前で『女になったわよ』と叫びたい」という。

 この年の7月16日、性転換手術を受けた「性同一性障害者」が戸籍の性別を変更できる「性同一性障害特例法」が施行された。カルーセルは同日、東京家庭裁判所に戸籍に載っている性別と名前の変更を申し立てた。

 しかし、道のりは楽ではなかった。性別の変更手続きには「身体面」と「精神面」で「性同一性障害」であることを証明する必要がある。大学病院に行き、分娩(ぶんべん)台に足を乗せられて男性器が残っていないか、屈辱的なチェックを受け、身体面の証明書をもらう。

 その後は精神面の証明書をもらうため、大学病院から紹介された精神科に行くが、「絵を見せられて『これは何に見えますか』とか納得がいかない質問ばかりされて、診断書を書いてもらう順番も36番目と言われ、いつ書いてもらえるかもわからないような扱い。『もういい、やめた』」という心境になったという。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲