下ネタも好評…宮沢りえが母から受け継いだプロデュース力

公開日: 更新日:

 宮沢りえの主演映画「紙の月」が好調だ。原作の良さもあるが、宮沢の好演が作品の質を上げている。公開当初、「りえが胸を揉まれるリアルなセックスシーンは凄い」と井戸端談議で話題になっていた。「口コミ」効果はバツグンだったが、濡れ場ばかりが話題になると、意外と中身は「ハズレ」というケースも少なくないが、「紙の月」は大当たり。共演者は大島優子小林聡美。りえとベッドを共にする年下の浮気相手を演じたのが子役出身の池松壮亮。最近は男優も「脱ぎっぷりの良さ」を評価される時代。池松は逸材だそうだ。

 共演者で見れば地味だが、そこは中身と宮沢の演技で十分カバーできている。今や日本を代表する女優に成長した宮沢。成長過程を振り返ると見えてくるものがある。

「CMモデルなどで名前を売り、先に世間に認知させ、その後、ドラマなど実戦で女優の訓練をさせていくのが今の女優の育て方。さらに上を目指す人は生の舞台で芝居の神髄を学ぶ。宮沢も舞台でもまれ、さらに演技に磨きがかかった。もちろん、素質があればこその話ですが」(演劇関係者)

 映画では地味な銀行員役だが、秋から始まった「ヨルタモリ」では着物姿の艶っぽいママさん役。下ネタありの開けっ広げなトークが宮沢の別な一面を映し出し、評判を上げている。硬軟を使い分ける。これをプロデュース力と呼ぶのだが、これまでのりえをプロデュースしていたのは今年9月に亡くなった“りえママ”だった。いつの間にか親離れが進み、今やりえ自身がプロデュースしているように見える。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

    西武フロントの致命的欠陥…功労者の引き留めベタ、補強すら空振り連発の悲惨

  2. 2
    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

    西武の単独最下位は誰のせい? 若手野手の惨状に「松井監督は二軍で誰を育てた?」の痛烈批判

  3. 3
    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

    巨人・小林誠司の先制決勝適時打を生んだ「死に物狂い」なLINE自撮り動画

  4. 4
    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

    全国紙が全国紙でなくなる?「新聞販売店」倒産急増の背景…発行部数の激減、人手不足も一因に

  5. 5
    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

    花巻東時代は食トレに苦戦、残した弁当を放置してカビだらけにしたことも

  1. 6
    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

    日本ハムは過去2年より期待できそう 新外国人レイエスが見せつけた恐るべきパワー

  2. 7
    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

    大谷はアスリートだった両親の元、「ずいぶんしっかりした顔つき」で産まれてきた

  3. 8
    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

    【中日編】立浪監督が「秘密兵器」に挙げた意外な名前

  4. 9
    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

    WBCの試合後でも大谷が227キロのバーベルを軽々と持ち上げる姿にヌートバーは舌を巻いた

  5. 10
    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗

    裏金自民に大逆風! 衆院3補選の「天王山」島根1区で岸田首相の“サクラ”動員演説は大失敗