本橋信宏
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本橋信宏作家

1956年、埼玉県所沢市生まれ。早稲田大学政治経済学部卒。私小説的手法による庶民史をライフワークとしている。バブル焼け跡派と自称。執筆はノンフィクション・小説・エッセー・評論まで幅広い。“東京の異界シリーズ”第5弾「高田馬場アンダーグラウンド」(駒草出版)発売中。「全裸監督 村西とおる伝」(太田出版)が、山田孝之主演でNetflixから世界190カ国同時配信決定。

60年代後半 ケンカは何よりのエンターテインメントだった

公開日: 更新日:

 60年代後半の新宿。

 野田義治青年が不良たちの生態を証言する。

「先輩から“刺してこい”って言われたら、切り出しナイフ握って本当に刺しにいくんです。みんなしてはやし立てるわけですよ。顔見知りの先輩を指さして、“おまえ、あそこにいるやつ、知ってるだろ。最近生意気だから刺してこいよ”って。刺すほうも利口だから刺すところって決まってましたからね。命に差し障りないところで。刺してこいって言っても、冗談半分ですよ。命に別条ない部分」

 切り出しナイフとは、刃先が短い小型ナイフのことで、鉛筆を削ったり紙を切ったり、日常生活でよく用いられた。カッターナイフが普及するようになると急速に姿を消した昭和の遺物である。

 小型だったために不良たちの護身用、恐喝用に用いられることもよくあり、野田青年の証言のように度胸試しで用いられることもあった。

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