著者のコラム一覧
ラリー遠田お笑い評論家

1979年、愛知県名古屋市生まれ。東大文学部卒。テレビ番組制作会社勤務を経てフリーライターに。現在は、お笑い評論家として取材、執筆、イベント主催、メディア出演。近著に「松本人志とお笑いとテレビ」(中央公論新社)などがある。

粗品(霜降り明星)は過激さと実力を併せ持つお笑い界の「台風の目」

公開日: 更新日:

 最近、何かと世間を騒がせているのが霜降り明星粗品である。彼が何か発言をしたり、行動を起こしたりするたびに、それがネットニュースに取り上げられ、SNSで話題になり、大きく広まっていく。

 記憶に新しいのは、昨年末に「女芸人№1決定戦 THE W」の審査員を務めたときのことだ。彼は「正直、一秒も面白くなかったです」といった辛辣な言葉を並べて、長々とネタに対する講評を行った。そのことで放送直後から賛否両論が巻き起こった。

 もっとも、彼の審査は単なる悪口ではなかった。悪い部分をはっきり指摘する一方で、改善案を提示したりしていたし、良い点については率直に褒めたりもしていた。その内容がきわめて具体的かつ的確だったことから、「むしろ誠実な審査だった」「プロとして信頼できる」と評価する声も多くあがった。

 この件に限らず、粗品は以前から歯に衣着せぬ発言で話題を振りまいてきた。先輩芸人である宮迫博之を「宮迫」と呼び捨てにして、挑発的な言動を繰り返したこともあった。自身のYouTubeチャンネルでは、話題のニュースについてあえて賛否両方の立場から意見を述べる「1人賛否」という企画を行っている。ここでは中立という建前で過激な意見を堂々と述べている。その舌鋒の鋭さは他の追随を許さない。

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