著者のコラム一覧
二田一比古ジャーナリスト

福岡県出身。大学卒業後、「微笑」(祥伝社)の記者に。その後、「Emma」「週刊文春」(ともに文芸春秋)をはじめ、多くの週刊誌、スポーツ新聞で芸能分野を中心に幅広く取材、執筆を続ける。フリー転身後はコメンテーターとしても活躍。

「私は愛人を女優にしただけ」ピンク映画の創始者は言った

公開日: 更新日:

 当時の出版社は男社会。「この子可愛い」「いい体してる」と鼻の下を伸ばし、取材に行きたい一心から、日活ネタが何本もプラン会議でかぶることもあった。

 撮影所のスタジオで前張りをつけた男女が動き回るのはどことなく滑稽でもあったが、ポルノ女優は取材でも映画女優とは違っていた。質問に対する答え方もどことなくたどたどしい。大半の人は大手事務所に所属しているわけでもない。

 基本的に取材は日活宣伝部の方が立ち会っていた。女優も取材に慣れると何でも話す。「同棲している彼がいるけど、ポルノに出ていることは教えてない。映画会社でバイトしていると言っている」という人もいれば、「撮影がない時はキャバレーで働いている」とあっけらかんと話す子もいて、宣伝部員が「その話は記事にしないで」と慌てることもあった。

 男優も取材した。男優の多くは役者志望。食べるためにピンク映画に身を置き、次にロマンポルノからも声がかかった。

「前張りはしていますが、素っ裸で女性と絡む仕事は多少の抵抗感はありました。女優が主体のポルノ。黒子に徹しましたが、そのなかでいかに光る演技を見せられるか、ポルノ映画は次のステップへの勉強にもなりました」(取材した男優の話)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人vs阪神またもドラフト場外戦勃発!1巡目指名8年で5回モロかぶり…中日とヤクルトも参戦か

  2. 2

    叱責、鉄拳、罰金…試練の日々で星野監督よりも「怖かった人」

  3. 3

    ドラフト外入団の憂き目に半ば不貞腐れていたボクを最初に見出してくれたのは山本浩二さんだった

  4. 4

    ドジャース佐々木朗希にリリーバーとしての“重大欠陥”…大谷とは真逆の「自己チューぶり」が焦点に

  5. 5

    長嶋一茂は“バカ息子落書き騒動”を自虐ネタに解禁も…江角マキコはいま何を? 第一線復帰は?

  1. 6

    前橋市長の「ラブホ通い詰め」だけじゃない…有名女優らもキャッチされた格安ラブホ不倫劇の舞台裏

  2. 7

    次期巨人監督へ桑田二軍監督が腕まくり! 松井秀喜氏への“つなぎ登板”は球団の思惑とも合致

  3. 8

    林芳正氏が自民党総裁選“台風の目に”…「2強」失速でまさかの決戦投票進出あるか

  4. 9

    国民民主・玉木代表が維新の“自民すり寄り”に猛ジェラシー! 総裁選後の「補完勢力」の座めぐり場外乱闘勃発

  5. 10

    杉田かおるの窮地を陰から支えていた舘ひろしの男気