奥野修司
著者のコラム一覧
奥野修司ノンフィクション作家

▽おくの・しゅうじ 1948年、大阪府生まれ。「ナツコ 沖縄密貿易の女王」で講談社ノンフィクション賞(05年)、大宅壮一ノンフィクション賞(06年)を受賞。食べ物と健康に関しても精力的に取材を続け、近著に「本当は危ない国産食品 」(新潮新書)がある。

失敗できない農家が頼る農薬 使えば使うほど農協が儲かる

公開日: 更新日:

 それにしても、なぜ日本は農薬を大量に使うのだろうか。農業の関係者にうかがうと、こんな理由が返ってきた。

 まず1点目は、日本は高温多湿で害虫が多いから農薬をまく量が多くなるのは仕方がないというものだ。もっともな理由である。

 2点目はハウス栽培だから。単位面積当たりの農薬使用量が多いのは日本、韓国、イタリア、オランダなどで、これらはハウス栽培が多い国だ。ビニールハウスなんて安いもんだろうと思われるが、あれだって家1軒分ぐらいの値段がする。つまりそれだけ投資しているから失敗は許されない。だから安心のために農薬をまく、というのである。

 3点目は作付けする作物の違い。欧米のように小麦や大豆と違って、日本は圧倒的にコメが多いから農薬が大量に使われ、結果的に全体として使用量が多くなるというものだ。

 いずれの理由も根拠があるし、それを否定するつもりはない。だが、日本が農薬を大量に必要とする理由がほかにもある。

 ある農家によれば、ホウレン草や小松菜のような葉野菜は栽培期間が短いからネットをかぶせても害虫は防げるが、キュウリやトマトのように栽培期間が長くなると、どうしても農薬を使うようになるという。ただ、それがすべてとは言えないそうだ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

最新のライフ記事

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    山口百恵から「ナオコさん、誰にも言わないでね…」と衝撃の告白

    山口百恵から「ナオコさん、誰にも言わないでね…」と衝撃の告白

  2. 2
    「三浦瑠麗」という虚像は需要と人選ミスが生んだ…最初からいかがわしかった

    「三浦瑠麗」という虚像は需要と人選ミスが生んだ…最初からいかがわしかった

  3. 3
    三浦瑠麗氏は夫の会社が訴えられ崖っぷち…テレビ地上波から追放危機、各界からも袋叩き

    三浦瑠麗氏は夫の会社が訴えられ崖っぷち…テレビ地上波から追放危機、各界からも袋叩き

  4. 4
    上田美由紀死刑囚が獄中死前に見せていた異変…文通を続けたライターに八つ当たり

    上田美由紀死刑囚が獄中死前に見せていた異変…文通を続けたライターに八つ当たり

  5. 5
    侍J宮崎合宿は大谷らメジャー選手全員不参加の危機…日本側が億単位の巨額保険料負担に

    侍J宮崎合宿は大谷らメジャー選手全員不参加の危機…日本側が億単位の巨額保険料負担に

  1. 6
    「飲みィのやりィのやりまくり…」高市早苗氏がブチまけていた“肉食自伝”の衝撃!

    「飲みィのやりィのやりまくり…」高市早苗氏がブチまけていた“肉食自伝”の衝撃!

  2. 7
    全国駅伝で一躍人気“スーパー中学生”ドルーリー朱瑛里 早くも心配なマスコミとファンの過熱

    全国駅伝で一躍人気“スーパー中学生”ドルーリー朱瑛里 早くも心配なマスコミとファンの過熱

  3. 8
    三浦瑠麗はバカとデマゴーグの「ハイブリッド型」 メディアはなぜ使い続けるのか

    三浦瑠麗はバカとデマゴーグの「ハイブリッド型」 メディアはなぜ使い続けるのか

  4. 9
    冬ドラマで残念な「大病院占拠」櫻井翔と「6秒間の軌跡」本田翼…新境地開拓には実力不足

    冬ドラマで残念な「大病院占拠」櫻井翔と「6秒間の軌跡」本田翼…新境地開拓には実力不足

  5. 10
    社民党・福島みずほ党首に上から目線 三浦瑠麗氏の発言に強烈な違和感

    社民党・福島みずほ党首に上から目線 三浦瑠麗氏の発言に強烈な違和感