矢島光さん<3>8cmのハイヒールで気持ちを奮い立たせて出社
サイバーエージェントの同僚や先輩を「キラキラした人たち」と表現するが、矢島さん本人はどんな社員だったのか。
「たまに遅刻しましたけど、大筋はマジメでしたよ。注意を受けたことはありません。でも、生意気でもありました(笑い)。周りが昇進しながら、私だけしなかったときは、上司に直談判しに行ったりしたので」
そんな気の強さを見せる半面、悔し涙を流したことは一度や二度ではなかったそうだ。
「新卒女子だから、ベテラン男性社員にナメられたり、プロデューサーに私のアイデアを雑に扱われたり……。トイレにこもってよく泣いていました」
そんな経験が生きた。退職後にウェブマガジン「ROLA」(新潮社)で連載した「彼女のいる彼氏」に、当時のエピソードが盛り込まれることに。IT企業のリアルな職場環境、人間関係、言葉のやりとりが生き生きと描かれ、20~30代女性たちの共感を呼んだ。その作品のテーマは、オフィスラブだが、恋愛もしていたのか。