神奈川県警J刑事は丸刈りにゴツい体格…見た目はまるでヤクザだった
かつては「ここがヘンだよ日本人」(TBS系)など外国人タレントとしても大活躍した中国人ジャーナリストの周来友氏。中国ギャング・蛇頭などアジア人犯罪が急激に増えた1990年代から10年ほど「司法通訳人」として社会の裏側も見てきた。外国人犯罪者を間近に見てきた周氏の面白体験を赤裸々に告白する。
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私は23歳で来日し、日本語学校を経て、入り直した大学を卒業してから、約10カ月、ドイツに遊学したが、所持金が底をついたのと日本が恋しくなったため帰国。大学院で再び勉強しながら、身につけた語学力を生かして本格的に通訳・翻訳を行うことになった。
90年代当時は国費に加えて私費留学生、出稼ぎ目的の若者も紛れ込んで、中国人が大挙して日本にやってきた。物価の差は天と地、正規のルートで〈天国〉に来られない人間は、偽装結婚や密入国という裏ルートを使って不正に流入する。彼らが各地でトラブルを起こして事件になるたび、警察署・検察庁・裁判所・入国管理局・弁護士事務所から依頼が殺到した。一気に増えた事件を解決するには司法通訳人が足りず、警視庁や県警でも民間通訳は急募していたが、人材難を極め、刑事の奥さんが中国人だということで、急きょ通訳に駆り出されたなんてこともあったという。