田中幾太郎
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田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

開成と麻布が約30万円もの入学金をタイトな日程で納付させる切実な理由

公開日: 更新日:

「入学金を捨てるのをもったいないと思う家庭だと、私立中学の受験は厳しい」と話すのは80代の学習塾経営者。半世紀以上、中学受験戦線を見てきた人物だ。有名私立中高一貫校の大半で「一度納めた入学金は戻ってこないのが長年の常識」となっている。

 開成中学や麻布中学の入試は2月1日。両校とも3日に合格発表があり、4日の正午までに入学手続きを済ませなければならないことになっている。非常にタイトな日程だが、保護者たちをせかす背景には入学金問題がある。手続きの際に入学金(開成32万円、麻布30万円)を振り込まなければならず、その後、入学を辞退してもそれらは一切、戻ってこないのだ。

「ミソは国公立中高一貫校の入試の日程にある」という。多くは2月3日に入試を実施している。問題は合格発表の日時である。最難関の筑波大学付属駒場中学(筑駒)の今年の合格発表は入試の2日後の5日午後3時に行われた。

「開成や麻布はそれより前に入学手続きをしてもらう必要がある。どちらも合格した場合、筑駒を選ぶケースが圧倒的に多く、結果がわかった後ではそれらの入学金が入ってこないことになるからです」(塾経営者)

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