著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

開成と麻布が約30万円もの入学金をタイトな日程で納付させる切実な理由

公開日: 更新日:

 今年の開成中は募集定員300人に対し、1193人が受験し、419人が合格した。この全員が入学手続きをしたかは不明だが、「それに近い数になる」のはほぼ間違いないところ。100人以上が権利を確保するためだけに捨て金の32万円を払ったことになる。学校側が得た余剰収入は3千数百万円に及ぶ。

「学校の誰もこれがいいやり方だとは思っていないが、そうした収入を当てにしているのも事実。私学の経営はそれだけ厳しく、少しでも収入が発生する部分については、できる限り確保したいというのが本音なのです」(元開成教師)

■入学金は返還義務ナシとした最高裁判所

 中学ではないが、2000年代前半に私大の入学手続き時の入金に関し、返還訴訟が起こされた。入学を辞退したら前納金を返すべきではないかというもの。最高裁まで争われ、授業料や施設利用料は返還義務があるが、入学金は返さなくても構わないという判決が確定した。「学校関係者は一様に胸をなでおろした」と元教師は振り返る。

 その正当性についてはともかく、「30万円前後の入学金に右往左往するようでは合格もおぼつかない」と前出の塾経営者は断言する。

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