普通の大学生でも「就職は海外」の選択肢…円安に加え、魅力薄の日本より実力世界で研鑽
開成高校(東京)などの進学校を卒業した生徒の一部が東大ではなく、米ハーバードやスタンフォードなど海外の名門大学に進学するケースを見聞きするようになった。
エリート層の進学だけでなく、普通の大学生が日本で就職せず海外に渡るパターンも珍しくなくなりつつある。私大の国際系学科に在学中のU君は現在4年生だが、11月時点で企業から内定をもらっていない。あえて日本で就職活動せず、来年3月に卒業するというのだ。
「卒業後はフランスに渡って就職する予定です。現地で働くOB、OGがいて、いろいろアドバイスを受けたりしてきました」
留学やインターンシップ経験があり、英語、仏語で日常会話レベル以上の語学力があるU君の周りには海外就職を希望する仲間が少なくなく、ごく自然な流れだったと話す。
「円安もありますが、これから人口が減少し、マーケットが小さくなっていく日本ではよほどのグローバル企業に就職できない限り、明るい未来が描けない。それなら海外でキャリアを積んでから日本に戻るでも、海外にとどまるでもいいのかなという考えです」