著者のコラム一覧
田中幾太郎ジャーナリスト

1958年、東京都生まれ。「週刊現代」記者を経てフリー。医療問題企業経営などにつ いて月刊誌や日刊ゲンダイに執筆。著書に「慶應幼稚舎の秘密」(ベスト新書)、 「慶應三田会の人脈と実力」(宝島新書)「三菱財閥 最強の秘密」(同)など。 日刊ゲンダイDIGITALで連載「名門校のトリビア」を書籍化した「名門校の真実」が好評発売中。

慶応の特待生制度 “最大で総額1000万円”を断った学生が行く東大理Ⅲはどんな場所?

公開日: 更新日:

 私立大医学部で圧倒的な力を誇るのが慶応。治療・研究スタッフの陣容、施設の充実度、関連病院の数など、どれをとってもナンバーワンであるのは衆目一致するところ。偏差値でも他を寄せつけず、私大系頂点の医学部として君臨してきた。

 6年間の学費は2206万円。かつては私立で一番安かったが、他校が次々に値下げに踏み切り、23年度は私立31校中5位になっている。「他が学費を下げたからといって、人気はまったく揺らいでいない。学生の質も非常に高く、国公立をも凌駕する」と自信たっぷりに話すのは同大の内科系の教授だ。

 とはいうものの、慶応側も他校の学費値下げの動向には敏感に反応している。優秀な学生を集めるべく、8年前から特待生制度を導入。一般入試の成績上位10人前後に返済の義務のない奨学金を支給するようにしたのだ。1~4年次に毎年200万円が支払われる。5~6年次は進路によって、さらに100万円ずつが支払われ、最大で総額1000万円の支援を受けることができる。

 ただ、せっかくのこの制度も、大学側の期待通りには機能していないという。特待生は合格発表時に公表されるのだが、その全員が入学するわけではないからだ。実際に権利を行使するのは半数程度。年によってはそれ以下になることも。特待生になっても、他大学に流れてしまうのである。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か