富士宮市立中央図書館(静岡県)富士山関連の資料は約4000冊を収集
北方に世界文化遺産である富士山を有する富士宮市。
富士宮市立中央図書館は世界遺産の構成資産のひとつ、富士山本宮浅間大社のすぐ横にある。
1989年に開館。91年には日本図書館協会建築賞を受賞している。
「受賞理由のひとつは館内が明るい空間になっていることです。中央にあるサービスカウンターの前が広々とした吹き抜けになっていて、2階の曇りガラスのような天井から外の光を取り入れています」(富士宮市立中央図書館の勝亦さん)
蔵書は閉架図書も含めて約41万冊。富士山の麓にある市だけに、富士山に関する資料は豊富だ。
「1階のレファレンス室には富士山コーナーがあり、富士山の歴史、自然、文化、芸術、登山など、あらゆる分野のものを幅広く収集しています。富士山コーナーに加えて館内にある富士山関連の資料は約4000冊ほどです」(同)
富士山に関する論文を掲載した雑誌や富士山の信仰関連の資料、富士山を題材にした小説や写真集、かつて富士山に登った人の伝記などもあるという。中には貸し出し不可のものもあるから応相談だ。
レファレンス室には郷土資料コーナーも。地域の歴史や世界遺産の構成資産である富士山本宮浅間大社、白糸の滝はもちろん、B級グルメで知られる富士宮やきそば、養殖が盛んで市の魚でもあるニジマス、富士山の麓で営まれる酪農などに関する資料がそろっている。
1階には座って新聞や雑誌を読めるブラウジングコーナーの他、本を読めるイスや机もいくつかある。2階は視聴覚コーナー。CDやDVDを視聴できるし、48平方メートルほどの学習室ではWi-Fiの利用も可。学生はもちろん、社会人も腰を落ち着けて資料を読んだり、勉強したりできる場所になっている。館内での飲食は2階の一角の机とイスが置かれたスペースで可能だ。