大きく変わる「ストーカー規制法」…被害者の申し出がなくても警察の判断で警告が出せることに
政府は今月、「ストーカー規制法」の改正案を決めました。今回の改正で大きく変わるのは、被害者の申し出がなくても、警察が自分の判断で警告を出せるようになることです。また、紛失防止タグなどの機器を悪用して、相手の位置をこっそり調べる行為も新たに禁止されます。
これまで、警察が加害者に警告を出すには、被害者本人の申し出が必要でした。
しかし、「報復されるのが怖い」「トラブルを大きくしたくない」と考え、警察に相談できない人が多くいました。その結果、被害が深刻化するケースも起きています。2024年には、川崎市で女性が元交際相手に殺害される事件があり、警察の対応の遅れが問題となりました。これをきっかけに、仕組み全体の見直しが進められました。
また、近年は「Bluetoothタグ」などの小さな機械を使って、相手の居場所を追いかける事件が増えています。警察庁によると、24年には全国で370件もの相談がありました。これまではGPS機器の使用しか規制されておらず、新しい機器の悪用には法律が追いついていませんでした。改正後は、同意のない位置情報の取得や、相手の持ち物や車などに無断で装置をつける行為も処罰されるようになります。


















