1932年福岡県生まれ。早稲田大学文学部ロシア文学科中退。66年「さらばモスクワ愚連隊」で小説現代新人賞、67年「蒼ざめた馬を見よ」で第56回直木賞。76年「青春の門 筑豊篇」ほかで吉川英治文学賞を受賞。2002年には菊池寛賞、09年NHK放送文化賞、10年毎日出版文化賞特別賞を受賞。本紙連載「流されゆく日々」は16年9月5日に連載10000回を迎え、ギネス記録を更新中。小説以外にも幅広い批評活動を続ける。代表作に「風に吹かれて」「戒厳令の夜
」「風の王国
」「大河の一滴
」「TARIKI」「親鸞
」(三部作)など。最新作に「新 青春の門 第九部 漂流篇
」などがある。
連載12423回 戦後昭和の真実 <3>
(昨日のつづき)
当時、平壌市内の各所に、いわゆる闇市はあった。現地の言葉で「闇市」を何といったのか憶えていない。
大きな闇市は、闇市ではない。街の片隅にゴザをしいたり、木の台を置いたりして、人が坐ってうる。その小路に人が寄ってきて、売り手と買い手が話をする。立ったまま商…
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