日産は会長人事見送り…ルノーに逆らえずクーデター大失敗
日産のクーデターは大失敗した――。そんな声が聞かれ始めた。17日夕方、日産は取締役会を開いたが、ゴーン前会長の後任を決められなかった。横浜市の本社で会見した西川広人社長は後任人事について、「継続協議すると確認した」とし、決定時期についても「いつとは決めていない」と話した。
ほぼ1カ月前、日産はゴーンを電撃解任した。事前に情報は全く漏れず、西川社長らのクーデター説が流れたほどだ。
「確かにゴーン解任までは鮮やかでした。しかし、その後は西川社長がもくろんだ会長兼任が大株主ルノーの壁に阻まれた。日産サイドは、次から次へとゴーン容疑者に不利な情報をリークしたようですが、ルノーは結局ゴーンをCEOにとどめたままです。日産の思惑通り、コトは運ばなかったということでしょう。きのうの会見は日産の敗北宣言に映りました」(経済ジャーナリストの井上学氏)
短期決戦をもくろんだ西川社長だったが、ルノーの強気姿勢はまるで変わらず、ゴーンの後任人事は先送り。
一方、「ガバナンス改善委員会」を同日設置したことを明らかにした。