マーケティング会社「刀」<下>沖縄にテーマパーク構想
森岡毅氏(47)はユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)のV字回復の立役者である。
1996年神戸大学経営学部卒。米日用品大手のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)日本法人のヘアケアの商品企画で腕を振るい、32歳で、米国本社のブランドマネジャーとなる。
USJ入社のいきさつはこうだ。
USJは2001年3月、ユニバーサル映画のテーマパークとして開業。初年度は1102万人の来場者があった。07年3月、東証マザーズに上場したが、直後のリーマン・ショックの世界的不況で、来場者は700万人に激減。09年、米投資銀行ゴールドマン・サックス(GS)が主導してMBO(経営者が参加する買収)を実施、上場廃止となった。
大株主のGSとグレン・カンペルCEOは、USJの再生には集客アップが不可欠と考えた。そこでマーケティングのプロの森岡氏に狙いをつけた。10年6月、運営会社ジェイ・エス・ジェイのCMO(最高マーケティング責任者)として招請した。