「ある日突然、価値がゼロになる」は常識…FTX破綻に見る“暗号資産の闇”
11月11日、世界で2番目の大手暗号資産(仮想通貨)取引所の米FTXトレーディングが破綻、日本の民事再生法に相当するチャプター11を申請しました。
■時代の寵児と言われた創業者の末路
創業者のサム・バンクマン・フリード氏(略してSBFとしても知られる)はマサチューセッツ工科大学卒の現在30歳。
SBFが29歳の時点で約3兆円の個人資産を保有し、メタ社(フェイスブック)のマーク・ザッカーバーグ氏を上回る資産を手に入れたといわれ時代の寵児となりました。
SBFが組成した暗号資産FTXトークン(FTT)は大きく価格上昇。加速度的に資産を拡大し、天才経営者と呼ばれたものの破綻。債権者数は100万人を超えるともいわれています。
担当の破産弁護士のジョン・レイ氏は、あの2001年に極悪ともいわれる巨額の不正会計詐欺で経営破綻したエンロンの破綻処理で陣頭指揮を執った人です。
ジョン・レイ氏の40年以上のキャリアで見た中で「最悪の企業マネジメント」と厳しく非難したほど、ずさんでした。