著者のコラム一覧
重道武司経済ジャーナリスト

1957年鳥取県倉吉市生まれ。84年フジサンケイグループ傘下の経済紙「日本工業新聞」(現フジサンケイビジネスアイ)の記者となり、千葉支局を振出しに鉄鋼、自動車、総合電機、財界、金融、エネルギー(電力・石油・ガス)などの業界を担当。2000年外資系通信社に転じた後、02年からフリーに。得意分野は通信社時代を含めて在籍足掛け7年にも及んだ日銀記者クラブ時代に人脈を培った金融。自動車業界にも強い。

ライバル登場で株価急落…エーザイの認知症治療薬を巡る「明と暗」

公開日: 更新日:

“刺客”現る──とでもいったところか。エーザイと米バイオジェンが共同開発した世界初のアルツハイマー型認知症治療薬「レカネマブ」に手ごわいライバルが登場する。製薬大手の米イーライ・リリーが手掛けた「ドナネマブ」だ。

 すでに米国では食品医薬品局(FDA)が7月、製造販売承認を与えていたが、国内でも厚生労働省の専門部会が先週、承認を了承した。近く正式に承認される見込みだ。

 2つの治療薬はいずれも「作用機序に大きな違いはない」(医療関係者)。アルツハイマー型認知症を引き起こす原因物質とされるアミロイドβを取り除くことで認知機能劣化の進行速度を抑制する。軽度認知症や軽度認知障害(MCI)などの患者を対象にした治験で、偽薬(プラセボ)を投与したグループと比べ、ドナネマブは約29%、レカネマブは同27%、1年半後の進行を遅らせる効果が確認できたとしている。


 副作用もほぼ共通しており、どちらも脳出血や脳の腫れが発現するケースがある。強いて差を指摘すればドナネマブの方が発現確率が「やや高い」(製薬業界筋)といったことくらいだろう。

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