<1>トランプ氏の“日本企業叩き”が招く円高と株価下落
「移民排斥発言で話題の“メキシコの壁”の建設では『キャタピラーとジョン・ディアの機材を使う』と発言しました。これは円安で苦しむ自動車はじめアメリカ国内製造業関係者の留飲を下げつつ、日本企業に揺さぶりをかけるキッカケになります。今後もこの類いの発言は続くとみられ、日本メーカーの立場は厳しいものになるでしょう」
トランプ氏は「中国、メキシコ、日本に米国の雇用とカネを奪われている」と主張する。アベノミクスは通貨安政策だとヤリ玉に挙げられ、米国内ではドル安・円高に誘導されるだろう。
「トランプ氏は、中国も日本もごちゃまぜにして、為替操作をしていると発言。日本は、不公正なことをして円安を誘導していると批判しています。大統領になれば、円高に振れ、輸出メーカーは大打撃を受けます」(ニッセイ基礎研究所専務理事の櫨浩一氏)
株式市場でも明るい材料はないに等しい。