太平洋が揺れたら日本で2週間後に地震が来る?SNSで話題になった「バヌアツの法則」の真相
データ収集・解析は地道で根気のいる作業
近い将来、首都直下地震や南海トラフ地震の発生が危惧されている中、EPRC(地震予兆研究センター)では現在、地殻変動、微小地震活動、乳牛の搾乳量の変化、ネコの活動量、この4つの観測データをもとに研究を進めている。そこで、同センターの主任研究員・山内寛之さんに地震予知の今を聞いてみた。
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現在、EPRCが行っている地殻変動の観測は国土地理院が全国約1300カ所に設置している電子基準点のデータを、また、微小地震活動は全国に約1000カ所(日本で1日500~600回発生している人間が感じることのない小さな地震まで測定)にある、高感度地震計が送ってくるデータをもとに行っている。さらに、乳牛の搾乳量は全国13カ所の牧場からのデータをもとにしているが、ネコのほうは本格的に開始してからまだ2年ほどしか経っていないということもあり、データを収集している最中なのが現状だという。
「データ収集そのものは1年365日、パソコンが自動解析を行っていますが、システム障害やエラーが起きて止まることもあり、その処理に追われていると研究がなかなか進まないというジレンマはありますね」