ドジャース大谷翔平 レジェンド左腕カーショーとの恩讐の彼方…通算3000奪三振にビッグプレーで花添える
抱擁はほんの一瞬だった。しかし、その瞬間、大谷翔平(30)の脳裏をさまざまな思いがよぎったのではないか。
ドジャースのカーショー(37)が日本時間3日のホワイトソックス戦の六回2死から、この日3つ目の三振を奪い、通算3000奪三振を達成した。メジャー史上20人目の快挙だ。
カーショーはドジャースタジアムの三塁側ベンチ前で、地鳴りのような大歓声にカーテンコールで応える。その後、ダッグアウトでナインひとりひとりとハグした。
大谷は日本でプレーしていたときから、カーショーに強い憧れがあった。かつて本紙のインタビューでこう言っていた。
「もともとカーショー選手が好きだった。独特ですけど、理にかなった投げ方なので。どちらかといえばスリークオーター気味に投げるピッチャーが多い中で、左腕に珍しいオーバーハンド。左であそこまで上から思い切りたたくピッチャーもあまりいないですし、すごく軌道が読みづらそうだなと思いながら見ています」
2017年オフ、大谷がポスティングでメジャー挑戦する際、2次面談に進んだドジャースはカーショーが同席。結婚記念日にもかかわらず大谷を口説いたものの、選んだのはエンゼルス。すると「時間と労力の無駄遣いだった」「もう興味はない」とバッサリやった。エンゼルス時代の大谷がカーショーに対して11打数無安打、4三振と完璧に抑え込まれたのは、あるいは“負い目”があったのかどうか。