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高野孟
著者のコラム一覧
高野孟ジャーナリスト

1944年生まれ。「インサイダー」編集長、「ザ・ジャーナル」主幹。02年より早稲田大学客員教授。主な著書に「ジャーナリスティックな地図」(池上彰らと共著)、「沖縄に海兵隊は要らない!」、「いま、なぜ東アジア共同体なのか」(孫崎享らと共著」など。メルマガ「高野孟のザ・ジャーナル」を配信中。

首相の安直な“対米追従”のツケが産業や国民に回ってくる

 農協をはじめ農民層は、安倍自民党が総選挙で「TPP断固反対」を公約に掲げて戦い、勝つとそれをあっさり投げ捨てて締結に走ったばかりか、TPP対応を口実に“農協潰し”まで図った経緯に深い不信感を抱いている。その揚げ句に、もっと酷い米国の対日要求に屈することになれば、いよいよ農民一揆が起きるのではないか。

 自動車業界も大変だ。軽自動車への優遇税制を撤廃しろというのが米国の前々からの要求で、TPPではそこは何とかかわしたが、今度はそれでは済みそうにない。軽自動車のせいでアメ車が日本で売れないわけではなく、大型で燃費が悪いアメ車は日本には合わないというだけのことで、理不尽極まりないのだが、トランプ大統領ならそれをゴリ押ししてくるに決まっている。さらに自動車メーカーが恐れているのは、米国内での日本車生産を増やして、それを日本に逆輸入しろという要求が突きつけられるのではないかということ。確かに、統計上では米国の対日輸出が増えることになるが、そんな猿芝居まで米国の命令で演じなければならないとは、あまりに情けない。

 野党議員がこう嘆く。

「世界の首脳がみなトランプ政権の出方を慎重に見極めようとしている時に、安倍さんは後先も考えずに飛んで行ってゴルフをしたりして、何の警戒心もない。その安直な対米姿勢のツケが農民はじめ国民に回ってくるのです」、と。

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