高橋乗宣
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高橋乗宣エコノミスト

1940年広島生まれ。崇徳学園高から東京教育大(現・筑波大)に進学。1970年、同大大学院博士課程を修了。大学講師を経て、73年に三菱総合研究所に入社。主席研究員、参与、研究理事など景気予測チームの主査を長く務める。バブル崩壊後の長期デフレを的確に言い当てるなど、景気予測の実績は多数。三菱総研顧問となった2000年より明海大学大学院教授。01年から崇徳学園理事長。05年から10年まで相愛大学学長を務めた。

失われる戦後遺産…9条改変でこの国は世界から孤立する

公開日:

 せっかくの黄金週間だったのに、和やかな気持ちにはなれなかった。平和憲法の施行から70年を迎えた5月3日、安倍首相が唐突にブチ上げた「改憲宣言」のせいだ。東京五輪が開かれる2020年の「施行」を目標に憲法を書き換えるという。

 具体的には憲法9条に自衛隊の根拠規定を設けるなどの改変は、明らかに北朝鮮の挑発に便乗したものだ。核ミサイルがいつ飛んでくるかも分からないという脅威をあおって、自衛隊の存在を憲法に明記する。そうすれば、国民も「国防のためのしかるべき対処だ」と納得するだろうとの思惑が透けて見える。

 それにしても納得しがたいのが、9条の1項、2項を残しつつ、3項に自衛隊を明文化するとの主張である。1項の「戦争放棄」と、2項の「戦力不保持」をそのままにして、実質的な戦力である自衛隊を憲法に書き込めば矛盾が生じる。整合性を保つには、従来以上に難しい解釈が必要となる。

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