河井案里参院議員陣営 領収書2枚で報酬額偽装工作の疑い
自民党の河井克行前法相の妻、案里参院議員の公選法違反事件で報酬額偽装工作が浮上だ。案里陣営がウグイス嬢に日当を払う際、各ウグイス嬢名義で日付や名目が異なる領収書を2枚作成し、法定上限の1万5000円に収めたように見せ掛ける工作をした疑いがあることが分かった。
既に一部のウグイス嬢は地検の任意聴取に対し、上限の倍額に当たる3万円を受け取ったと説明していることも判明している。
案里陣営はウグイス嬢の「報酬」名目のほか、「人件費」名目でそれぞれ日当1万5000円の領収書を作成。だが陣営が昨年7月の参院選後に広島県選管に提出した選挙運動費用収支報告書には報酬名目の支出のみを記載し、領収書を添付していた。
広島地検も2枚の領収書の存在を把握しているとみられる。人件費としての別支出を隠す意図があったとみて、陣営が違法性を認識していた疑いを調べるもようだ。