山下美夢有の持ち味がドンピシャでハマった全英V…私は“農耕民族”の長所もゴルフの強みになると思う

今季メジャー最終戦「全英女子オープン」は、米ツアー参戦1年目の山下美夢有が初優勝を飾り、日本女子6人目のメジャーチャンピオンが誕生しました。
身長150センチと小柄な山下のドライバー平均飛距離は245.22ヤード(ランク146位)。一方でフェアウエーキープ率4位、サンドセーブ率2位、平均パット数10位、ボギーなしラウンド1位と海外でも抜群の安定感を誇ります。
舞台となったリンクスはフェアウエーが起伏に富み幅も狭い。ポットバンカーにつかまれば脱出するだけでも大変です。
飛ぶ選手が必ずしも有利とはいえず、曲がらないショット精度が武器になる。データでもわかるように山下には勝つチャンスが大きかったのです。
コブがたくさんあるグリーンを狙う際も手前10ヤードの花道から転がしてピンに寄せるなど、攻略のイマジネーションも優れていました。
大会は勝みなみ2位、竹田麗央4位とトップ10に日本勢が3人。今季メジャーはシェブロン選手権の西郷真央に続いて2勝目。ひと昔前なら考えられなかったメジャーでの快挙が、今では当たり前になっています。
かつて岡本綾子さんが米賞金女王に輝いた時、偉業だとわかっていてもピンとこなかったことがあります。次元の違うステージであり、その重要性をよく理解できなかったというのが正直なところです。
私も海外メジャーに出場して予選を通過すれば万々歳で、当時は武者修行というか、自分の力が世界でどれくらい通用するのか腕試しの気分でした。しかし、今では最初から結果を求めて海外に挑戦している若いプロばかりです。
多くの日本人プロが
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