澤章
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澤章東京都環境公社前理事長

1958年、長崎生まれ。一橋大学経済学部卒、1986年、東京都庁入都。総務局人事部人事課長、知事本局計画調整部長、中央卸売市場次長、選挙管理委員会事務局長などを歴任。(公)東京都環境公社前理事長。2020年に『築地と豊洲「市場移転問題」という名のブラックボックスを開封する』(都政新報社)を上梓。YouTubeチャンネル"都庁OB澤章"を開設。最新作に「ハダカの東京都庁」(文藝春秋)、「自治体係長のきほん 係長スイッチ」(公職研)

<3>小池知事の“黒歴史” 築地跡地の活用と環状2号線の行方

公開日: 更新日:

 さて問題はここからである。豊洲市場に6000億円近くを投入した中央卸売市場は、土地を一般会計が引き取ってくれたおかげでホッと一息付いた。一方、一般会計ではこの土地の扱いを巡り意見が割れた。民間に売却しよう。それが手っ取り早い。いや、貴重な都民の財産を手放すのはいけない。50年の定期借地にして毎年の地代を稼ぐのが得策だ……。

 時価総額4000億円とも、5000億円とも言われる土地を巡っては、どろどろとした思惑が既にあちこちで蠢いていると聞く。国際会議場、地下鉄新駅、国民的スポーツ施設等々。いずれにしても、銀座至近に残された最後のフロンティア再開発は数十年スパンの大事業になるのは間違いない。小池知事の任期中に動くのかどうかは微妙だったが、ここにきて外的要因が激変した。新型コロナ対策の支出によって都財政の金庫が空っぽになってしまったからだ。

 都債の発行により穴埋めするのが常套手段だが、「ちょっと待ったぁ、築地市場の跡地があるじゃないか」と、どこかの誰かが思いついたとしても不思議でない。はたして小池知事は財政難を回避するためなどと称し、自らの「黒歴史」が暴かれるのを覚悟の上で「禁断の金の成る木」に手を伸ばすのか――。都民は監視の眼を見開き、どさくさ紛れの新たな利権構造が生まれる可能性を視野に入れつつ、小池知事の動向をウォッチし続ける必要があるだろう。(おわり)

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