溝口敦
著者のコラム一覧
溝口敦ノンフィクション作家、ジャーナリスト

1942年7月5日生まれ。早大政経卒 徳間書店、博報堂勤務を経て、フリージャーリストに。暴力団や闇の世界に深く食い込んだド迫力ルポには定評がある。『食肉の帝王』で第25回講談社ノンフィクション賞受賞、日本ジャーナリスト会議賞受賞。『暴力団』(2011年)がベストセラーに。

半グレたちが注目 ビットコイン暴騰の残り香に群がる連中には先がない

公開日: 更新日:

 今、1ビットコインが550万円ぐらいする。3年前には36万円ぐらいのものだったから、山あり谷ありとはいっても相当な暴騰である。

 半グレたちは早い者で2014年ごろから暗号通貨に注目し、シノギのネタにし始めていた。15年ごろで1ビットコインが4万円ぐらいなものだったから、高齢者に暗号通貨の投資を仕掛けるには値段として手頃な商材だった。

 だが、当時の高齢者は暗号通貨がどのようなものか、理解できない者が多かった。そのため、暗号通貨をネタとする者は別にアクリルなどで私製のコインを作り、たとえばそれを100枚渡して、あなたは100ビットコインを投資した、と感覚的に納得してくれそうな引換券にしていた。

 このように、投資した高齢者たちの名簿を持ち続けた半グレがいる。今、彼らは当時の投資者を訪ね、「あなたは当時、400万円買い入れてくれた。それを5倍で買い戻しますよ」と持ち掛け、ビットコインを調達している。

 今の価格で100ビットコインは5億5000万円ぐらい。それを5倍の2000万円で買い戻せるなら安いものだ。また時価を知らず、知るすべも知らない高齢者にとって、6年前の400万円が5倍になるのは宝くじの高額当せん金が当たったのと同じである。

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