著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

日本が対ソ交渉で犯した過ち

公開日: 更新日:
ジュネーブ軍縮会議全権一行ら。前列左から3番目が佐藤尚武(当時駐ベルギー大使、1931=昭和6=年12月17日)/(日本電報通信社撮影)

 歴史ドラマとはどういうことか。日本政府がソ連を仲介しての和平交渉を企図していたことは、すでに紹介してきた。日本側は、近衛文麿をモスクワに送るから、彼から和平交渉の条件などを確認して欲しいとの内容もソ連に伝えている。ところがソ連側は、それだけではダメだ、日本側の和平の条件が具体的… 

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