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文谷数重元3等海佐・軍事研究家

1973年、埼玉県生まれ。早大大学院修了。元3等海佐・軍事研究家

怪しい兵器開発計画が目白押し、目的は防衛産業へのバラマキ…自衛隊は強くならない

公開日: 更新日:

 失敗まちがいなしの極超音速ミサイル開発に防衛費3200億円を投じてよいものだろうか。

 防衛省の概算要求には、胡乱(うろん)な兵器開発計画が目白押しで並んでいる。

 まずは継続事業の新戦闘機GCAP開発である。国際共同開発に来年度だけで1300億円を要求している。斜陽化した航空機産業への補助金でしかない。

 その将来も暗い。導入中の米国製F-35には、間違いなく劣る。低性能、高価格、納期未定の三重苦となる。

 共同開発そのものも怪しい。すでに英国は政権交代で心変わりしている。日本も政権交代になれば放棄を検討するだろう。

 新規事業の衛星コンステレーションもそうだ。イーロン・マスクがつくったスターリンクのモノマネで100個規模の偵察衛星を打ち上げる計画である。来年だけでも3200億円を費やす。

 これは防衛省の身の丈を超えている。本来なら米国に頼むか、組むかである。そのための日米同盟だろう。

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